専門看護師と認定看護師は、看護協会に認定されている専門性の高い資格です。特定の分野における看護の専門家として認められ、証明された人が得ることができます。専門看護師は、患者とその家族に対してより質の高いケアを行うことを目的とし、特定分野の知識、技術を身に付けていることを証明するものです。一方、認定看護師は、特定分野について熟練した知識と技術を有していることを証明するものです。より質の高い看護を患者に提供するのはもちろん、後輩看護師に指導を行う役割も期待されます。専門看護師と認定看護師の最大の違いは、特定分野の違いにあります。専門看護師の場合はがん看護・精神看護・地域看護・小児看護・母性看護や慢性疾患看護などの13分野、認定看護師の場合は緊急看護・集中ケア・緩和ケア・透析看護・感染管理などの21分野が対象となっています。認定看護師の方が特定分野の数は多いですが、その内容は限定的になっています。また、両者の資格はケアする対象も異なります。専門看護師のケアの対象が、患者とその家族であるのに対し、認定看護師は患者のみに限られます。さらに求められる役割も違っています。双方共に看護において実践・指導・相談をメインとした対応を行いますが、専門看護師の場合、これに加えてさらに調整・倫理調整・研究などの役割も果たさなければなりません。どちらの場合も、看護師資格を有していることに加え5年以上の実務研修が必要となりますが、資格取得度の難易度を考えると専門看護師の方がハードルは高いといえるでしょう。